7月下旬、私は夫の納骨の為に北東北にある私の故郷へ行く準備をしていました。　夫との約束通り、赤いアウトバックで（亡くなる4日前、ディーラーに到着したばかりの登録前の車の写真を見た夫のブラックジョークで「本当に赤い霊柩車になっちゃうね」と）。

そんな時に一通の封筒が届きました。　それは故郷に住む「或る人」からの初めての手紙でした。　両親は私が7つの時に離婚しています。　離婚の時に「養育費も要らないから父親には会わせない」と言う約束だった為に、その後私は一度も父に会うことはありませんでした。　

その後母は再婚し、私たちは別な街へ。　父は随分と後に故郷で再婚し、その封筒は再婚相手からのものでした。　その父も15年前に他界したと風の便りで知ってはいました。

封筒の中身は再婚相手からの手紙で、「亡くなった夫（私の実父）の手続き上あなたの署名が必要な書類があるので、送って欲しい」との内容で電話番号が記載されていました。

私は初めましての電話をしこちらの現状を伝えて、「1週間後はそちらへ行く予定があります。　郵送も出来ますが、お持ちすることもできます。」と話しました。　

「どうしましょう？」とやりとりがあった後に彼女は「折角なので会ってみたい。　私の娘と似ているかも気になるし」と言ってくれて会うことに。

数日後、私は三重から北東北を目指すロングドライブへ。

途中、仙台のベッドタウン、富谷市で一泊し小学校時代の同級生と食事をしました。

故郷まではあと一息！　1人でここまでのロングドライブは初めてです。

故郷へ到着し、夫の納骨も済ませたその日の午後、父の再婚相手のご実家が経営するガソリンスタンドへ（アイキャッチ画像）。

父の再婚相手（Yさんとします）は毎日このスタンドで仕事をしているので、スタンドで会う事を提案されたのです。

話しているうちにYさんも（17歳差）私も（11歳差）歳の差婚だった事、お互いに40代で配偶者と死別した事などから、不思議な共感⁉︎で意気投合⁉︎しました😅

妹（腹違い/所謂ハーフシスターですね）とも会い、話してみると父との思い出が時空を超えて一致している事など初めて会うのに昔から知っているような不思議な感覚になりました。

エネオスの制服を着ているのが妹です。

彼女の夫もモータースポーツ好きな事、維持費が大変なので軽自動車に買い替えるように言ったら2人乗りの車を買って来て子供達が乗られない事など💦色んな話をしました。

そして私の車を見て「この車良いタイヤ履いてるね」と言ってくれ、私は『やっぱりタイヤ売るのが上手だった父の娘だな』と思いました☺️

Yさんは「今はいろんな家族の形がある。　あなたも私の娘だ（とは言え私と10歳しか違わない😆）」と言ってくれて孫たちにも「あなた方のお母さんのお姉さんだよ。だからあなた方のおばさん」と私を紹介してくれました。　

一人っ子だった私に妹と甥姪ができた瞬間です。

私の子供時代も実父はガソリンスタンドで働いていました。

40年以上前に廃屋になったスタンドの建物がまだ残っているので、私は帰郷すると必ずここへ立ち寄ります。

しかし不思議なタイミングでした。　あと1週間封筒が届くのが遅かったら、郵送でのやり取りで終わっていたはずです。　これはあの世で夫と実父が会い、相談して会わせてくれた「新しい家族」だと思っています。