フォルクスワーゲンゴルフ八代目の記事で一度も設計、生産技術の凄さに言及した記事を見たことがないので少し。

https://www.vw-dealer.jp/blog/vw_meguro/2021/01/post-27.html
 

八代目のゴルフ7.5はデジタル時代のイメージからエンブレムが立体性を排除したデザインに変更になりました。これを最も象徴しているのがテールランプの造形だと私は思います。

https://s.kakaku.com/item/70101610257/

初期のグランツーリスモなどのCGでの造形がCGとわかるのは解像度もありますが、車のシルエットがライト部分も同じ線でまとめて描かれているところもあります。

リアルにになっていったのはライト部分の曲線がボディと異なるところも影響しています。

リアルの車をCGっぽくするのであればその逆をすればいい簡単に書きましたが簡単ではない。

ほとんどの車のテールランプはアクリ製のハズなので型を使って成形されます。真空なのか、押し出しなのかまでは私は分かりませんが鉄板のプレスとは真逆の成形なのでサイズは鉄板は収束方向に対して樹脂は発散方向なのでエッジの出方も違うマテリアルのはずです。

車の安全認識からほとんどの車でランプ類はボディの角に対してラウンド状に配置することで側面からも認識様なデザインになります。

生産技術的にも平面に配置すると公差の出かたもあり寸法的にゆるい沿面が欲しいのでボディの角を被うほうがチリ合わせもしやすいはず。

絵は描けても、現実にそうなるパラメータをどうやって決めるか、先にある程度、鉄とアクリルの縁面カーブが合うRを目論んでできる事を確認してデザインを決めたと思われます。

奇抜なデザインで未来（デジタル）感を安直に表現してしまうものが多い中で、普遍的なゴルフという車の形状をキープして表現したテールランプは造形パラメーターのデーターで近未来を作り込まれたすごい設計企画だと思います。