写真部

FLAT4
2025/12/28 18:23

【検証】PLフィルターの寿命、衝撃の差。新旧2枚を徹底比較!

ミラーレス一眼カメラに使っているレンズのC-PLフイルターが買ってから約9年半経ったので新しいものに買い替えました。

C-PLフィルター(円偏光フィルター)は、光の反射をコントロールして、写真の色彩を鮮やかにしたり、反射を取り除いたりするためのレンズアクセサリーです。

このフイルターには構造上寿命があります。フィルターの間に挟まれている「偏光膜」という有機素材のフィルムが、熱や紫外線によって劣化するためです。 一般的には7〜8年が買い替えの目安とされているそうです。

先生に相談したところ、やはり買い替えをおすすめされたので買い替えを決意したというわけです。このC-PLフイルターなるものけっこうレンズ・アクセサリーの割には高価で私がメインで使っている77mm径のものは1枚20,000~25,000円します。私の場合、標準レンズと望遠レンズ両方同時に着けるので2枚必要となります。そこは大阪人ですのでメーカーアウトレット品をさらに15%引きクーポンと貯まってるポイントを利用して約半額で購入しました。

選んだのはTOP画像のマルミ光機の「EXUS C-P.L MarkⅡ」となります。何故マルミを私が選ぶかというと昔からキヤノンレンズのキャップとの相性がいいこと。(今は某社も改善されてるようですが)あと強力な「帯電防止コーティング採用」で静電気による微細なチリ・ホコリが付きにくいという特徴があるからです。


今回はC-PLフイルターの効果を検証してみました。
 

1. まずはフイルターなしの状態で順光の青空を撮ってみました。 比較を同一にするため、この状態で露出を固定します。 SS 1/60 F11 ISO50
1. まずはフイルターなしの状態で順光の青空を撮ってみました。
比較を同一にするため、この状態で露出を固定します。
SS 1/60 F11 ISO50
2. まずは古いC-PLフイルターで最弱の効きの状態。露出をフイルター無しの状態で固定しているので暗くなってしまいます。
 
3. 古いC-PLフイルターで最強の効きの状態。かなり暗くなってしまいました。青空が上空ほどより濃くなり、木々の葉っぱの反射が取り除かれたことがわかります。よく見ると雲が赤っぽく見えます。
4. 新品のEXUS MarkⅡを最弱の状態で着けてみました。露出の低下はわずかで青空が強調され葉っぱの反射も取り除かれています。冬の空だと空気中に不純物が減るのでこのくらいの効きで十分いいと思います。
5. EXUS MarkⅡを最強の状態にしてみました。露出も適度に落ち、青空もむらなく濃くなっています。雲の色もシャドウ部もきれいです。
 
6. 焦点距離を変えて別の被写体も撮ってみました。ピント位置は右下のクズの葉っぱ。左側に川の水面があります。これはフイルターなしです。
SS 1/500 F2.8 ISO100
7. 古いフイルターで最弱の状態。何故かフイルターなしより水面が反射しています。
8. 古いフイルターで最強の状態。ここで私の設定ミスに気づきました。ホワイトバランスを「オート」にしてしまっていたので、色合いが変わってしまっています。色温度を揃えるべきでした。まだ水面の反射は残っています。
9. 新しいフイルターで最弱の状態。適度に葉っぱのテカリを抑えていていい感じです。水面は反射しています。
10. 新品フイルターで最強の状態。葉っぱのテカリは完全に取り除かれ、水面の反射も完全になくなりました。葉っぱが色被りしているのは私の設定ミスです。
11. 最後のテストは水面です。これがフイルターなしの状態。
SS 1/250 F2.8 ISO100
12. 古いフイルターで最弱の状態。露出低下はほとんどなし。フイルターなしとほぼ変わらない感じです。
13. 古いフイルターで最強の状態。水面の反射が除去されて川底まで写っています。つまりこういう暗い水面を撮るならまだこのフイルターは問題なく使えるということですね。
14. 新品フイルターで最弱の状態。比較しても最弱の状態はほとんど差がありません。
15. 新品フイルターで最強の状態。わずかですが古いフイルターより水底が明るく写っています。

 

16. 白い紙の上に新旧フイルターを置いて撮ってみました。最新のフイルターはより明るくなっているのが明確です。よく見ると古いフイルターは赤と緑っぽいまだらな感じに暗くなってて透明感が落ちています。
17. どちらも薄型のはずですが比べてみるとわずかに新しいフイルターのほうが薄くなっています。
 

 

今回、約9年半ぶりにC-PLフィルターを新調しましたが、想像以上に「進化」と「劣化」の差がはっきりと出る結果となりました。

「色被り」と「透明感」の差は歴然 古いフィルターでは雲が赤っぽく転んだり、白い紙の上で見ると透過率が落ちて斑(むら)が出ていました。有機素材である偏光膜の劣化は、目に見えないところで着実に進んでいたようです。

新品(EXUS MarkⅡ)は、最弱状態での露出低下が非常に少なく、ファインダー越しでも景色が明るく見えます。高透過偏光膜の恩恵で、シャッタースピードを稼げるのは大きなメリットだと感じました。

反射除去能力とヌケの良さ 水面や葉っぱの反射除去はもちろん、空の青さの「濁りのなさ」が最新モデルの強み。帯電防止コーティングのおかげで、撮影中のメンテナンスによるストレスも減りそうです。

「まだ使える」と思っていても、実は本来のレンズ性能をスポイルしているかもしれないPLフィルター。7〜8年使っている方は、一度白い紙の上に乗せてチェックしてみることをおすすめします。

新しくなったフィルターで、これからの撮影シーズンもより鮮やかな景色を切り取っていきたいと思います!

撮影機材:
カメラ:キヤノンEOS R6 MarkⅡ
レンズ:キヤノンRF70-200mm F2.8 L IS USM
16.17.のみGalaxy S22 Ultra

最後までご覧いただき有難うございました!☺️
 

関連情報URL : https://www.marumi-filter.co.jp/product/pl/cpl/

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1 件の返信 (新着順)

C-PLフィルターは高いですよね😱

私はOLYMPUS(OM SYSTEM)に変えてからは最大でもφ72と少し小さくなりましたが、価格にめげてなかなか更新できません。新規購入しても旧製品も未だに使ってます😅

薄型は何度かキツく装着してしまって、手で取り外すのに苦労して以来、フィルター外しを一緒に持って行くようになりましたが、その後は何故かまだ使う機会が無くて不思議です😌


FLAT4
2025/12/29 00:42

こんばんは!
スバ学で写真の話ができるのは埼スバさんだけですからメンションさせていただきました😊。

C-PLって微妙に高くて、ついつい古いのでいいかなって思っちゃいますよね。

でも前に埼スバさんが「空の色が変になった」的なことを書かれてて、私もそれからフィルターの劣化による変色が気になりだしたんですよ。

なるほど、薄いほど外しにくいってことなんですね。昔、C-PLを逆回転で回して緩んでしまって谷底に落としてしまった経験があるので、締め具合は難しいですね…😅
コメント有り難うございます!😊