クリムト・アライブ
という事でクリムト・アライブというクリムトのアート展。
SUBARU車で…と言いたいですが場所が日本橋と駐車場代がヤバい地域なのであまりオススメしません。
クリムトというと金色の抽象的な絵画のイメージが強かったのですが風景画も人物画も普通に上手い(当たり前か…)。
モネのような印象派の画家のような絵も描ける素養の上にあるウイーン分離後の中心人物としての表現力。
https://www.art-shinbi.com/blog/20190421/16/
クリムト・アライブという展示はクリムトの絵画の歴史を紹介しつつ、360度クリムトの絵画と歴史をモチーフとした動画を鑑賞したりするイベントです。

若い頃の水辺の風景画を動画で動かすとゴッホ以上に白や青の点が自然な空間を表現しています。彼の描く人物画の目はよく見るとめちゃくちゃリアル。

接吻では表現のため人としては崩壊している男の首のラインですが構図から見える鼻筋の作画が精巧なのでリアリティがあります。
平面的な背景や一体化した衣装も人物が巧みに立体的だからこそ空間を彩ります。
よく見ると男と女の衣装は金色ベースでも全くモチーフが違い、幾何学的な男と花柄の女です。
次の写真の「フリーデリケ マリア ベーアの肖像」などファッション誌のストリートスナップとしても自然すぎます。

絵画の存在意義を考えたクリムト。
日本の狩野派が描いた金屏風絵図のような金箔の平面とリアリティのある絵の組み合わせ。
伊藤若冲の平面的な中にあるリアルな鶏の浮世絵など、写実性を極めたこれまでの西洋絵画とは一線を画す空間を作り出すアートの存在に気づき影響を受けます。
平面的な構図のエジプト美術と融合させ昇華させたのがクリムトの金を使った表現であったのです。

クリムトが今のコンピューターグラフィックスの表現を知ったらどんなものをイマジネートするのかな。
気になりましたら是非皆様日本のコレド室町へ!