先日、ジープのアベンジャー 4xe ハイブリッドを見てきたので、同じくオフロード志向のコンパクトSUVであるクロストレックのウィルダネスエディションと比較してみました。
クロストレック ウィルダネスエディションは、ワイドでどっしりとしたスタンスが強調されており、見た目からして安定感のあるシルエットです。オフロードタイヤやDeco-Boco Black塗装といった専用装備によって、アウトドア志向の力強さがより際立っている印象を受けました。一方で、アベンジャー 4xeは、コンパクトで取り回しの良さを感じさせるサイズ感でありながら、全体としては塊感のあるデザインが特徴的です。さらに、4xe専用の加飾によって、洗練された印象の中にもジープらしい無骨さがしっかりと表現されていると感じました。
同じオフロード志向のモデルでも、アベンジャーは“コンパクトで都会的な無骨さ”、クロストレックは“本格志向の力強さ”というように、デザインから受けるキャラクターの違いがはっきりと感じられました。

クロストレックは全長4485mm×全幅1800mm×全高1575mmに対して、アベンジャーは全長4120mm×全幅1775mm×全高1600mmと、アベンジャーの方が1.5回りほど小さいサイズになります。
斜め後ろから見た印象
リア周りでも、両車のキャラクターの違いがよく表れていると感じました。
クロストレックは、アウトドア志向の力強さを感じさせつつも、ベースがハッチバックであることから全体のフォルムは比較的スッキリしており、スタイリッシュさも両立している印象です。リア周りも横方向の広がりが強調されており、安定感のある見た目に仕上がっています。
一方で、アベンジャーは、全体に丸みを帯びたフォルムとコンパクトなサイズ感によって、塊感のある力強さと同時にどこかキュートな印象も受けます。リアの造形もシンプルながら立体感があり、コンパクトSUVらしい凝縮されたデザインに仕上がっていると感じました。
内装の印象
内装については、両車とも水平基調のデザインを採用しており、視覚的に車体の傾きが把握しやすそうなレイアウトになっているのが印象的でした。オフロード走行時の安心感にも繋がりそうなポイントです。
アベンジャー 4xeは、全体としては比較的オーソドックスなレイアウトですが、ダッシュボードに円柱モチーフを取り入れるなど、細部で個性を感じさせるデザインになっています。シンプルながらもジープらしい遊び心が表現されている印象です。
一方で、クロストレック WILDERNESSは、大型ディスプレイの採用によって先進的な雰囲気が強く感じられます。また、ファブリックやソフトパッドの使用面積も比較的広く、全体としての質感はアベンジャーよりやや高めに感じました。
同じく水平基調の内装でも、アベンジャーは“シンプルさの中に個性を持たせたデザイン”、クロストレックは“先進性と質感を重視したデザイン”という違いが見えてきます。
フロントシートについては、両車で性格の違いがはっきりと感じられました。
アベンジャー 4xeは、全体的にしっかりとした座り心地で、クッションの張りもあり、体を支える感覚が強めです。一方で、クロストレック WILDERNESSは、アベンジャーと比べるとやや柔らかめの座り心地ですが、ホールド性は高く、体をしっかり包み込むようなサポート感があります。
後席と荷室はサイズが大きいクロストレックに分があます。
パワーユニットとAWDの違い
クロストレックは、FB20と1個のモーターを組み合わせたe-BOXERです。e-BOXERはモーター出力こそ小さいものの、駆動はあくまで機械的に前後輪へ配分されるため、常に安定したトラクションが得られるのが特徴です。
一方で、 アベンジャー 4xeは、1.2Lターボエンジンに48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせ、さらにリアにモーターを搭載することで4WD化しています。システム出力は145PS、最大トルクは230Nmで、リアモーター単体でも29PS・89Nmを発生します。低速域ではモーターのみでの走行も可能で、e-BOXERよりも明確に電動感がありつつ、S:HEVほどの本格ハイブリッドでもない中間的な存在に感じました。特にリアモーターによる電動AWDは、スバルの機械式AWDとはまた違った面白さがあります。
同じ4WDでも、電動AWDと機械式AWDではアプローチが大きく異なっており、それぞれの個性がよく表れている部分だと思いました。
今回、アベンジャー 4xeとクロストレック ウィルダネスエディションを比較してみて、同じ「電動化されたオフロード志向のコンパクトSUV」でありながら、その中身やキャラクターは大きく異なると感じました。
アベンジャーは、コンパクトなサイズ感と電動AWDで、街中からライトなオフロードまでを軽快に楽しむクルマ”という印象です。一方でクロストレックは、機械式AWDによる安定した走破性や実用性の高さから、どんな環境でも安心して走れる本格志向のSUV”というキャラクターが際立っています。
どちらが優れているというよりも、電動化の使い方や4WDの考え方の違いによって、求める使い方に応じて選び方が大きく変わる2台だと感じました。同じカテゴリーでもここまで個性が分かれるのは非常に興味深く、それぞれのメーカーらしさがよく表れていると思います。個人的にはクロストレックの方がオススメだとは言え、アベンジャーのデザインも気に入りました‼