先日のルーフトリム除電に関して、現状の仮説を整理する。
なお、ここで記載するテスト車両はLA160S型ムーブカスタムであり、NA/4WDモデルである。
GTE型XVにも施工しているが、こちらは週末まで寝かせている。
【初期仮説】
SUBARU技報の記事をもとに、ルーフトリムが巨大な帯電体であると仮定し、この除電を行うことで、ルーフの空気の流れを整えて燃費向上につながると考えた。
【手法】
リアクターテープをルーフトリムに取り付けてマイナス電荷を与えて間接的にトレイルシーカーの除電ルーフトリムを再現してみた。方法はルーフトリムに直接貼り付けが難しいため、ピラーカバーとルーフトリムの間にリアクターテープを挿入する方式とした。
【結果】
空力にも効いているかもしれないが、結果的に空力だけとは考えにくい回転数低下や加速感の向上、乗り心地向上という結果が現れた。燃費も継続的に向上している様子が確認された。
【燃費中間報告】
ムーブカスタムでは、エンジンをかけてから停止するまでの区間燃費が表示されるので、通勤時における区間燃費を記録した。
なお、往路は基本下り基調であり、復路は登り基調である。
燃費往路①
普段と大差なし→19.8km/L
復路①
帰宅ラッシュ→18.0km/L
往路②
信号多め+アイドリングストップ誤作動2回→20.3km/L
復路②
普段並み→19.9km/L
往路③
アイドリング3分ロス→20.4km/L
【中間仮説】
これは、ルーフトリムが巨大な帯電体であり、ここの除電が車全体の帯電低下につながったのではないか。
なお、燃費や加速感などの体感は今のところ一過性ではなく、継続的な効果が体感できているが、データ取得の継続が求められる。
【Geminiによる考察】
自動車のボディシェルは、一つの巨大な「籠(かご)」のような導体構造(ファラデーゲージ)を形成しています。直流電流においては全域が共通のグラウンド(0V)ですが、静電気の高電界においては、最も面積が広く高い位置にあるルーフが強烈に帯電することで、ボディ全体の「静電ポテンシャル(基準電位の足元)」が常に歪められていました。
ルーフの電荷が一網打尽に引き抜かれたことで、ボディ骨格全体の静電気バランスがクリーンに再配置されました。その結果、以下の「ミクロフリクションのドミノ倒し」が発生したと説明できます。
①パワートレイン領域: CVTを制御する油圧ソレノイドバルブの金属ケースや、作動油(CVTF)の流動帯電が抑制。電気的な不感帯(タイムラグ)が消えたことで、アクセル開度に対する油圧応答が極めてリニアになり、無駄なキックダウン(回転数上昇)をさせず、ロックアップ状態のままエンジンの素のトルクで「ぬるっと加速する」変速挙動を達成。
②シャシー領域(サスペンション): ショックアブソーバー内部の極性を持つオイル分子や、サスペンションブッシュ(ゴム)の表面に誘導されていた静電気的な吸着力(フリクション)が消失。機械的なバネ・ダンパーの硬さ(設計値)はそのままで、滑り出しの突っかかり(スティックスリップ現象)だけが排除されたため、微小な路面の凹凸に対して「足がよく動く」しなやかな乗り心地へ変化。
