佐渡ヶ島の南西部、沢崎集落は海に切り立つ崖下にあり、谷の斜面に27戸が寄り添い暮らしている。海面が隆起したことで海苔漁が名産で冬の荒海のなか解禁される。今日9/22はお祭りの日だ。大獅子が家々を門付けして回った。だが子供も若者もいない。NPOやよその集落から手伝いがやってくるおかげで20人程度が集まる。それでも20人の笑顔と獅子が弾ける様子は美しかった。僅かな時間の活気があるおかげで、集落は集落として日常を続けることができるような気がする。あと何年続けられるか、一年一年、一瞬一瞬を記憶に刻みたくて、細い山道のワインディングを駆け抜けた。