カスタマイズ部

SINANO470
2026/06/28 18:34

ルーフトリム除電からの派生実験その2-エアコンフィルターの除電による効果報告

一連のシリーズとして投稿する。

〇最大の帯電体への対応―スバル技報を基に、ルーフトリム除電を試す
https://community.subaru.jp/announcements/jrqywvlrcjltsrhx

〇現状の仮説を整理する-ルーフ除電がもたらす効果とは
https://community.subaru.jp/announcements/2vriys4kssgsrrqh

〇ルーフ除電後の燃費傾向
https://community.subaru.jp/announcements/x2o6y1lngu0rreix

〇XVによるHEVルーフトリム除電テスト―オルタネーターへのアルミテープ追加による比較検証
https://community.subaru.jp/announcements/ahqr6otlxqz5c5dn

〇ルーフトリム除電からの派生実験:ボンネットインシュレーターへのアプローチ
https://community.subaru.jp/announcements/yjfu8euw2er87exm

〇除電の量には適正がある―材質と量から考察する適正施工数
https://community.subaru.jp/announcements/ylwpregrw5igf9lu

〇ルーフトリム除電がもたらす効果とは―シリーズ全体の仮説整理と論理構造
https://community.subaru.jp/announcements/mdisphhgnz0q4d5o

〇ルーフトリム・ボンネットインシュレーター除電後の燃費検証―XVで満タン法20.4km/Lを記録
https://community.subaru.jp/announcements/7fyccsjzhaq2g4ir



ルーフトリム除電を応用した派生実験として、エアコンフィルターの除電を試してみたので報告する。
具体的には、新品エアコンフィルターに対してリアクターテープを張り付けて取り付けたものである。
花粉の季節も終わり、車が黄色くなることもなくなってきたので、ムーブカスタムおよびXVのエアコンフィルターを新品交換することにした。そのついでに張り付けてみたものである。
リアクターテープは、通気流路を阻害しないように、蛇腹の一番端にフレームに接触するように体格上に配置した。

なお、使用したエアコンフィルターは、MLITFILTER(エムリットフィルター)のものである。

ムーブカスタムのエアコンフィルター。矢印はリアクターテープ貼り付け箇所
XVのエアコンフィルター。矢印はリアクターテープ貼り付け箇所


リアクターテープの原理に関しては、以下のリンクを参照。
〇ルーフトリム除電がもたらす効果とは―シリーズ全体の仮説整理と論理構造


結論から言えば、トルク感やパワー感の明確な向上、燃費の向上が得られた。


具体的には、ベンチマークの一つにしている高瀬川右岸の道路での登りにおいて、瞬間燃費だが今までほとんど見なかった20km/L超えの数字が多くの場面で見られて、帰宅時のトリップ燃費も20.2km/Lであった。

ムーブカスタムでの通勤燃費もこれまでよりも上振れした数字が出ており、信号停止のタイミングやアイドリングストップのバッテリー不足による不作動などの条件が悪い時でも燃費が落ちにくくなっている。往路の平均燃費はほぼ横ばいだが、登り基調になる復路では約0.3km/Lの燃費向上が確認された。往路平均は20.33km/Lであり、復路平均は18.83km/Lであった。
効果はICEであるムーブカスタム、HEVであるXVの両方で同じ体感が得られた。
なお、雨の日は効果が劇的に落ちる。
これは、ムーブカスタムによる通勤で確認し、xvでも前夜の雨で濡れが残っていた走り始めから天気が好転して乾いた後で効果が向上することでも同じ体感を得られている。

前提条件として以下のことを示す。
基本はエアコンや送風を使用せず、外気導入の状態にして窓を開けて走っていること。


この結果に関して、原理を考察する。
ルーフトリムと同様に、フィルター素材は不織布・ポリプロピレン系の帯電しやすい素材でできている。内気循環にしていないので、走行時にも一定の通気があることが推定され、エアコンフィルターに静電気が帯電していると考えられる。

この状況においては、ブロワーは動いていないので、ルーフトリムと同じくフィルターが静電気をため込んでいるので、リアクターテープによってマイナス電荷を与えることで帯電を中和し、結果周辺部位での帯電が低下するという原理が働いていることが考えられる。

フィルターといえば、トヨタでも場所は違うが効果があることを特許論文において示している。
トヨタ特許6201980が「エアクリーナーの除電」として記載している。
簡潔に言えば、効果は以下のとおりである。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
薄肉壁(エアクリーナーボックスの壁面・フィルター素材)の表面に正の電荷が帯電すると、電気的な反発力に基づいて空気流が表面から離れ、あるいは空気の剥離が生じることが確かめられている。さらに、正の電荷が多く帯電しているほど、斥力が増して空気流の剥離の大きさが増大することも確認されている。この場合、帯電している正の電荷の全部あるいは一部を除去し、表面の電圧値を低下させると、表面に沿う空気の流れを、正の電荷が帯電していない場合の空気の流れに戻すことができる。すなわち、除電することによって空気の流れを本来意図していた流れに戻すことができる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
すなわち、帯電によって通気抵抗が生じているということである。
ただし、私の今回の実験状況においては、エアコンや送風を基本的には使用せず、窓を走っていることから直接反映できるわけではない。
重要なのは、走行中にフィルターやケースが帯電するということである。

今回の実験対象であるエアコンフィルターにおいても構造は同じである。
エアクリボックス→エアコンフィルターのケースやブロワーケース
エアクリーナー→エアコンフィルター

よって、エアコンフィルターや周辺のケースが静電気をため込んでいると仮説が立てられる。

さて、エアコンフィルターだが、ほとんどの車においては、ダッシュボードの裏に位置している。
ムーブカスタムもXVもグローブボックスを外した裏に位置している。
ダッシュボード裏といえば、様々な配線が入り乱れている場所である。
ならば、エアコンフィルターやケースの帯電が近傍配線類に電気的なノイズを与えていたことが考えられる。
この帯電をリアクターテープによるマイナス電荷付与で中和して除電することで、周辺の配線類に対する電気的ノイズを低減させ、制御精度が向上したことがパワー感や加速感、燃費の向上につながったのではないだろうか?

雨の日は、くもりを取るために送風でデフロスターを動かすのでエアコンフィルターに湿気が入る。長期間雨の中に置いておいたことで室内にも湿気が入っていただろう。これによる電気的環境の変化によって効果が落ちるのであろう。水分子は極性を持ち、帯電した表面の電荷を部分的に中和・拡散させる効果がある。リアクターテープ表面にも湿気が入るはずであり、これが効果を落とす理由になっていると考えられる。

さて、このように説明してきたが、もちろん、具体的に除電がどの経路、どの部位を通じて作用したのかは私の知識や技量不足のために検証できない。
ダッシュボード裏とは半密閉空間であり、空気が滞留している部位であると考えられる。フィルターやケース素材に帯電した静電気が逃げにくく蓄積しやすい環境であり、そこに電気配線が集中していることから、帯電による電気的な影響が周辺の配線類へ継続的に及んでいた可能性が考えられる。
そのため、エアコンフィルターを除電して帯電源を抑えたことで、そのような電気的影響やノイズが低減したのではないだろうか。


以上が、エアコンフィルター除電に対する私なりの考察になる。

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